円の鍼灸〜はじめに〜

鍼灸師は少なくとも3年間の専門教育を受け国家資格を持つ治療家です。しかし今の日本の鍼灸界には技術の標準化されたものがなく、 どんな鍼を打つか、どう治療を展開していくかは各鍼灸師に委ねられています。東洋医学的・西洋医学的、浅い鍼・深い鍼、 多数穴・少数穴、電気バリ....鍼灸の経験がある方なら鍼灸院によって治療が全く異なることはご存知だとおもいます。 だからお気に入りの鍼灸、そうでない鍼灸があって当然だとおもいます。でも1つの経験で「自分には鍼は合わない」と決めてしまうのは、 もったない話です。なぜなら、鍼灸は本当によく効くのですから........ 
円鍼灸院の鍼灸があなたのお気に入りの鍼灸になることを願って治療の概要を説明します。

円鍼灸院の鍼灸

治療の流れ

問診⇒全身調整の鍼⇒辛い症状へのアプローチ⇒確認がだいたいの流れです。      

問診および診察

お話はゆっくりお聞きします。症状の原因や経過、病歴などの情報を得ることと、お話ししながら顔色・姿勢・声音など、 体質を判断する観察をさせていただいています。

  

全身調整の鍼

まず手足の重要なツボに鍼を打ちます。仰臥位(仰向け)で10本程度の鍼を打ったらそのまま15分ほど休んでいただきます。 気血を全身に巡らせる大事な時間です。自律神経のバランスを整え、自然治癒力を高めます。 この後の局所治療の効果を増大させる目的もあります。

辛い症状へのアプローチ

主訴(来院のきっかけとなった症状)やお悩みを解決していきます。腹臥位(うつ伏せ)になっていただくことが多いです。 直接辛い部位に治療する以外に離れた場所から遠隔治療することもあります。経絡の流れや神経の走行などからツボを選んでいます。

治療効果の確認 症状はよくなりましたか?

  

確認後、まだ残っている症状には、さらに治療を続けることがあります。(治療時間はだいたいの目安といっていた理由)。
ぎっくり腰・寝違えのような急な痛みなら患部の治療だけでも大半の症状は改善します。

慢性的な症状の場合については、患部の治療だけではたいていの場合 一時的にしか痛みはとれませんので、患者様の体質や生活習慣を考慮に入れる必要があり(当院では中医辨証を行う)、腰をすえてじっくり治療していただく ことをおすすめします。(例えば痛みを取る治療であれば週に1〜2回で最低2カ月の治療など)

そのさいには適時、ご自宅でのケアの手助けとなるよう、 ツボの取り方やお灸のすえ方などをお伝えします。当院での治療とご自宅でのケアとの両輪でお身体の状態を良くしていただけるようにと常に心がけて治療にあたっています。

    

衛生面および癒しへのこだわり

過去の円鍼灸院の治療例

おかげさまで開業からこの5月で17年目を迎えますが、これまで以下の病気の治療にあたりました。

腰痛(ぎっくり腰、腰椎ヘルニア、虚労性腰痛など)、骨盤・臀部の痛み(仙腸関節炎、梨状筋症候群)、肩こり、五十肩、棘上・棘下筋症候群、 肩関節炎、首のこり、寝違え、頸椎ヘルニア、肘の痛み、腱鞘炎、足首のねんざ、腕のしびれとだるさ、神経痛、頭痛、不眠、耳鳴り、扁桃炎、疲れ目、 鼻づまり、足のしびれとだるさ、 膝痛、冷え性、貧血、更年期障害、胃腸障害、乗り物酔い、魚の目、下痢、便秘、排尿困難、イライラ、ノイローゼ、神経症など

鍼灸は腰や肩、首、膝などの痛みを取る治療であると一般には考えられていますが、実際には鍼灸の適応は幅広いです。(具体的にはWHO.世界保健機関の鍼灸 の適応症を参考になさって下さい。)

当院でも来院数が多いのですが、病院の検査では異常がないのに依然として自覚症状が続いているようないわゆる白でも黒でもないグレー な状態にたいしては、とくに鍼灸は効果を発揮すると臨床経験を通して感じるところです。お身体のことでお悩みでまだ鍼灸を試されていないのであれば是非 一度受けてみてください。

当院では患者様おひとりおひとり、お身体の状態をみきわめ(具体的には五行(主に肝・心・脾・肺・腎)の実・虚の判断など(中医辨証)を行う)、 はりときゅうの配分やツボの組み合わせを考えながら治療にあたっています。